数学,それ以前,それ以後

2020-03-17 2020-03-23

私が得た数学の知見とオススメ書籍を公開してます. 受験数学についても少し.

数学,それ以前

数学は言語である. 言語なので意味を持つが,言語だからこそ表現ができる.

数学とは,記号に一定の意味を持たせつつ,同値変形など客観的な論理に基づいて, 新たな美しい知見を獲得する知的生産行動と(今適当に)定義できる.

数学ができない人は次のうちどちらかに該当する.

  • 「数学」という分野における,記号に持たせる一定の意味を見出せない.
  • 「美しい」がそもそも主観的なので,数学に意義が見出せない.

前者は数学の命題を音読することでほぼ解決できる. 基本的に全ての記号が音読できる. 特に英語の数学本だと数式が文章の中に組み込まれている. 音読することで,自分の答案のデバッグなり検算なりが容易になる.

後者は数学が魅せる幅広さを教育によって弊害されているので, 誰か数学のひとに数学を伝染して貰おう.というか数学Youtuberでも見てろ. 微積と代数だけが数学じゃないよ.

ひとつ,私から数学を学ぶ動機のようなものを提供しよう. コンピュータのプログラムは機械語をいかに簡単に書くかを競う場ではない. 関数型言語を用いるだけで,定義によって正しいプログラムを直観的に書くことができる. この言語仕様がある意味で基づくのが,数学というわけである. 特にlensパッケージ (最近はopticsパッケージになるのかな) は関数型言語の美しさの結晶ともいえよう.

それと,関数は数学を学ぶうえで非常に重要な概念である. 特に高階関数を認識できると,理解がスムーズになること間違いない. 次点での2記号かな.

高階関数は難しくない.例えば総和を表す記号だが, これは関数を引数にとって,変数を動かして関数で写像した値を全て足し合わせるという意味である. この「関数を引数にとる」のが高階関数である.微分積分も高階関数といえる.

添字も関数で,グラフも変数とそれを関数で写像した値を同時にプロットしているだけ. それどころか変数すら関数である.代入のために議論に穴を開けておき,評価を遅延させている. あらゆる概念が関数でひとまとめにできる.

受験数学について

あの範囲は文科省が定めたものではなく,国際数学オリンピックを元ネタにして何年かに1回微妙に摂動させている. 何年生で習う数学とかいう区分に意味は無いので,さっさと先取りした方が良い. 数学は言語なので語彙を増やすのが先決である.

受験で必要以上の高得点をとることは即ち過学習であり,本来咎められるべきである. 近年は少子化ゆえ,東大京大だろうが数学さえ出来れば入学は可能(医学部は知らん)なので, 数学1点突破でも良いかもしれない. というか私は結果的にだがそうなった. 数学やると物理が自動的に付いてくるのも良い.

それ以外の教科で使えそうなリンク集

まあ受験なので,結果が出ない事なんぞはザラです. そんな時は自分にこう問うてみてください.受け売りですが.

  • 「その逆境はあなたの人生でどんな意味を持つのか?」

数学,それ以後

研究まで行かないでも,今の位置からちょっとステップアップした勉強がしたい人に向けて, 私がオススメする書籍を挙げていきます.

新・物理入門(駿台受験シリーズ)

数学1点突破のための本.高校物理を微積で解く.例題は少なめ.

Mathematics for Physicists (Dover Books Physics)

大学1年の数学の後ぐらい. 複素関数論,線形代数,関数解析,微分方程式. 線形代数のベクトルがブラケット形式だったりする愉快な本.例題は少なめ.

リンク集